碁笥(棋子盒)の材料には、桑、ケヤキ、花林、桜などが使用され、色、艶、木目の表れ方など、原木の種類や木取りによってそれぞれに深い味わいがあります。
島桑碁笥
碁笥の最高級品島桑。
味わい深い色合いと黄金色に光る杢が魅力です。
島桑は御蔵島にしかない特別の桑の木で、黄金色の輝きの美しい碁笥ですが、三宅島噴火の火山ガスの影響によるものなのか殆どが枯れてしまい、希少で入手困難になっています。今後も益々価値が上がるものと思われます。
本桑碁笥
- 特徴
適度に硬く、加工すると黄金に輝く光沢を発します。 - コメント
碁笥の中でも高級品と称され、その黄金色に輝く碁笥を囲碁ファンなら一度は手にしたいと思う逸品です。
黒柿碁笥
- 特徴
柿の木の中でも黒い模様が入るものが極端に少なく、乾燥途中で割れたりすることが多々あり、加工が極度に困難です。 - コメント
黒い縞杢を有する木材は黒柿と呼ばれています。材は硬く、肌目は緻密で、硬いがゆえに加工が難しく、碁笥の他に駒台、駒箱、茶道具、和家具や建築用装飾材などに使用されます。黒柿はめったにないところから、希少価値が高く珍重されています。
屋久杉碁笥
- 特徴
通常杉材は碁笥等には使用しませんが、屋久杉はその木目の緻密さと希少性で、年々価値が高まっています。 - コメント
屋久杉の碁笥(世界遺産の島からの贈り物)は普通の杉とは材質が全く異なり、木目が非常に細かく、杢の部分は非常に硬く、最高級の木材として広く使用されています。屋久杉も採取できる地域のものは殆ど採り尽くされ、今後益々価値が上がるものと思われます。
ケヤキ碁笥
- 特徴
木目はやや粗く、強い芳香があります。 - コメント
明るい色調で碁盤(棋盘)との相性がよく、高級感にあふれます。
花林碁笥
- 特徴
とても硬く、良厚木が少ないため高級装飾用として利用されます。 - コメント
鮮やかな色調で木目がはっきりとしています。
桜碁笥
- 特徴
木目は細かく、光沢があり、工芸しやすく狂いも少ないです。 - コメント
飽きのこない、落ち着いた色調で品格があります。
楠碁笥
- 特徴
木目はやや粗く、強い芳香があります。 - コメント
お手ごろ価格であり、深い光沢があり、高級感があります。
栗碁笥
- 特徴
成長が早く木目が多少荒いものが多くみられます。木の材質により、製品化すると節やキズが出やすいため、比較的安価な碁笥です。 - コメント
銘木で作られる碁笥としては最もお求めやすい材質です。ただし、節やキズが出やすい面もあります。