黒木碁石店の製品碁盤・将棋盤

碁盤・将棋盤の最高峰「日向榧」(ひゅうがかや)

tachimori

太刀盛り

 碁盤・将棋盤に使用される木材としてもっとも良いとされているのは、なんといっても『榧(かや)』です。榧(かや)は、ほどよい弾力性・美しい木目・色艶・芳香にいたるまで、碁盤(棋盘)・将棋盤材として最高の素材とされています。

 榧は産地によって『国産本榧』、『中国産本榧(主に雲南省産)』があり、一般に『国産本榧』『中国産本榧』の順に良いとされています。その『国産本榧』の中でも特に九州・宮崎産の榧は『日向榧』と呼ばれ最高級品とされています。九州・宮崎の日向榧が最も高級品とされている理由としては、寒暖の差が比較的激しい・降雨量が多い・直射日光が強いといった木目を鮮明に出すための気候条件が整っていること。また、岩場で育つため生長度が低く、年輪の目詰まりが良いというところになります。

 日向榧の碁盤は、各種タイトル戦にも使用されるなど、長時間打っても疲れにくく石を打つ音の響きは最高のものです。しかも永年使い込んでいくうちに渋いあめ色の光沢を放ち、一段とその風格は増していきます。

 また、碁盤・将棋盤の目盛りは「太刀盛り(たちもり)」で引かれるため、木目や色艶の美しさをいっそう引き立たせ、触れた感触は何とも言えぬ味わいがあります。

 碁盤(棋盘)・将棋盤を製作するには、樹齢200年から800年位の大樹が必要です。しかし、原木の伐採が禁じられている現在では、樹齢を重ねた榧の原木はほとんど流通しておらず、榧材の確保は段々と困難であり、『日向特産本蛤碁石(围棋子)』と並んで、『幻の存在』となりつつあります。

碁盤(棋盘)・将棋盤の木取りと特徴

柾目

 天面すべてに真っ直ぐな木目が通っています。木材の半径から作られた盤で、よほどの大木でないと製作できない価値ある木取です。柾盤にも、木取りにより四方柾、天地柾、天柾、盤の端にわずかに板目がかかった追柾があります。

柾目
柾目
柾目

板目(木裏)

 一般的に、柾目に次いで高級品といわれています。一般的に盤面の中央に板目が表れます。木材の直径で作られた盤で、柾目と比較して多くの盤を製作できます。

板目(木裏)
板目(木裏)
板目(木裏)

板目(木表)

 柾目、木裏の次にランク付けされます。木裏盤とは天地が逆になる盤です。木裏と同様に木材の直径で作られた盤で、柾目と比較して多くの盤を製作できます。

板目(木表)
板目(木表)
板目(木表)

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